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流遠亜沙 ASSAULT formの局地戦な日々 ver.2

 

流遠亜沙 ASSAULT formが運営するサイト『局地戦用強襲型機動兵器・改』の付属ブログです。

お知らせ

紅桜(べにお)
「サイトに関するお知らせです」



アリア 追加装備


紅桜(べにお)
「まずは【展示スペース】の更新です。紙白さんのメガミデバイス・アリア 追加装備を掲載しました」


投稿者:城元太

 少女たちの顛末が早く知りたくて、UPされるのを心待ちしていました。
 夜半UPだったので日を置いて読み直し、内容を咀嚼してこのコメントを書いています。
 エピローグのあとがきにあるように、確かに風呂敷は広がり過ぎた観はあります。7年間の連載に伴い次々とキャラは増え、前日譚に当たる『狂襲姫』や『あなたといるから』とのスターシステム、紙白さんの作例をイメージしたキャラ、そして私の嗜好をねじ込んでもらったソウマさんなど、物語が進むにつれ集束するどころか拡散していったとも思えます。
 但し、同じ創作をする者として「それでいいじゃないか」と強く想います。
 以前局地戦ラジオのなかで、「いま読み返しているんですけど、これが面白いんですよ」と、堂々と自画自賛の発言をしていましたが本当によくわかります。
 拙作でも最も難解でアクセス数も少ない長編がありますが、読み返す度に同じ印象を抱きます。そして「これは自分のために仕上げた作品なんだ、誰の為でもない!」と自己満足を繰り返しています。
 商業作家と異なり、二次創作、ネットに書きこんでいるSS作家さんたちの作品と、プラモは酷似していると、以前から考えています。
 プラモを作るのは、誰の為でもなく、自分が満足するため。
 完成品ではなく、未完成のパーツを切り出し、面倒な塗装ややすり掛けをして、ホビー雑誌の作例などには及びもしないのに、やめられない。創作活動も同じではないかと。
 本作『やみひめ』は、何人もの少女が、ある時は少女同士で、ある時はアサトへの淡い想いを抱き、武装をして、戦闘をして、絶望して、再生していく物語でした。それはなにより作者が描きたかった世界、読みたかったストーリーに他ならないでしょう。時には本筋とは何ら関係の無いサイドストーリーも、登場させたくなったキャラを次々と投入させることも、ハードな展開の中に挿入されたシュールなギャグ的遣り取りも、全部全部、作者が読みたかった作品に違いありません。
 ラスト、ゼヘナでの日常と地球・日本での日常が交錯し、最初記憶が消去されてしまったかと思われたやみひめがツバキに投げかけた言葉。本作の場合、こんな形以外、終息させる方法はないのではないか、と納得できました。
 気になるのは機獣のヤミヒメはどうなったのか、ファフロウ姉妹たちの今後の動向はどうなるのか、本当に本作は終わるのか(!)という点です。
 これも以前に、創作者の分類で、
https://twitter.com/gigant2003/status/972790464112832512
『箱庭タイプ』と分析されていましたが、本作もまた、箱庭の中で思う存分キャラを描き切った、と言えるのではないか、と感じています。
さしずめ、『映画監督タイプ』と思われる私からすると、本作はもはや後半は全てクライマックスの連続で、高止まりのまま結末を描いています。ルインにしろ、スティンガーにしろ、少し前のプレケースにしても。起承転結、或いは序破急を重視するのであれば、物語を分断し、ピークを小出しにして、最後の盛り上がりの伏線を貼っていくべきなのですが、思い付いたまま描いていく。時にはプロットも無視して書き上げる、まさしくプラモ作りと同じではないでしょうか。
 本作は一応の終結を迎えましたが、「次回作を書くに当たって、本作の経験はかなり得るものが大きかった」とあとがきにあるように、恐らく既に次回作の構想が浮かんでいることと思います、それは創作者として通じる部分でもありますので。
 本編の内容に触れた部分が少なくなってしまったことは御容赦ください。しかし7年間の連載期間、毎回次回の掲載は心待ちにしていました。
 このまま作風の方向性を変えるのか、それともスターシステムを継続していくのか、それとも休止期間に入るのか(自戒)。
『きょくちせんっ』タイプの短編など、継続掲載されていくことなど、楽しみにしています。
 私も近々連載作の結末なので、アサルトさんに負けず、モチベーションを上げていきたいと思います。
 長文と散文になりましたが、7年間の大長編の結末であればこそに、御容赦ください。


紅桜(べにお)
「こちらは『ゾイやみ』のラスト2話に対して戴いたご感想です。返信はYouTubeの動画にて行っていますので、よろしければそちらをご覧ください」


感想を読んでいる動画はこちら

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