処女(作)

「サイトを更新しました。小説ページに『ゾイやみ』閑話を掲載。詳しくはマイスターよりどうぞ」

「えー、どうも、流遠亜沙です。えー、本日は足元のお悪い中――」

「そういうのはいいので」

「今回の掲載分ですが、『ゾイやみ』の閑話という扱いで過去作を掲載する事にしました……『漆黒の狂襲姫』です」

「マイスターの処女作ですね」

「え? なんて言ったの? もっかい言って!」

「……マイスターの処女さ――」

「処女!? んま! ちなみにツバぴょんは処女なの!? 気ーにーなーるー!」

「せっ!」

「はふん」

「真面目にやりますか? それとも――イッペンシンデミマスカ?」

「真面目にやりまーす」

(疲れる……)

「『ゾイやみ』が第2部になって、元ネタの『狂襲姫』からのネタが増えたじゃない? 最初は、判らなければ読み流してくれていいレベルのつもりだったんだけど、カグヤと〈シラヒメ〉が出るとさすがに元ネタが判らないとつらい気がして」

「確かにそうかもしれません」

「なんで、いっそこの機会に原典であり、処女作でもある『狂襲姫』を掲載しちゃおうかと」

「手を加えたりはしているんですか?」

「軽く手直しはするつもりでした。けど、第1話にえらい時間がかかっちゃって、これ全部やってたら大変だって事で――やめました」

「つまり、当時のままだと?」

「誤字脱字や、“てにおは”がおかしい部分は修正してるけど、ほぼそのままです。なんで、第1話も手直しする前のバージョンに戻しました。ただ、イントロダクションだけ新作です。正直、こんなレベルのものを今更、再掲載するべきじゃないんだけど、恥を忍んで……羞恥プレイの一環としてご覧ください」

「貴方のプレイに読者を巻きこまないでくださいよ」

「ちゃうねん。ほんまに恥ずかしいねん。もう読み返して自分の文章にびっくりですよ」

「貴方にもそんな感情があったんですね。少し意外です」

「自分の恥部を晒してるようなものよ? 興奮しちゃう」

「…………」

「ごめん、それは嘘。処女作にしてはがんばってると思うし、これはこれで当時書きたかった事を書けてて好き。ただ、わざわざ時間を割いて読んでもらうクオリティじゃないから、そこが心苦しいというか」

「そこそこ量もありますしね。お時間に余裕があって、『ゾイやみ』の元ネタ、カグヤさん達の過去、そしてマイスターがどのような作品を以前に書いていたか、気になる方はよろしければ――といったところでしょうか」

「うい。感想は要らないので、読み終わって「こいつ、こんなの書いてたんだ。プークスクス!」とか笑えばいいじゃない! これ全部わざわざ読んでくれたのなら、その権利があるもの! 甘んじて笑われてやるよドチクショウが!?」

「そこまで卑屈にならずとも……。ひょっとしたら、今読んでも面白いと思ってもらえるかもしれないじゃないですか」

「……本当に? 本当にそう思ってる?」

「え? あ、そういう奇特な方もいたりいなかったりするかもしれなかったり……?」

「うわぁぁぁん! ベアえも~ん!」

「えーっと……」

「約10年前に書き始めた、マイスターの処女作です。多分に未熟な部分が目立つかと思いますが、温かい目で見てあげてください。なお、読まなくても今後の『ゾイやみ』に差し支える事はないそうなので、本当にお時間のある方だけで構いません。本作に限っては感想も募集致しませんので」
『機獣少女ゾイカルやみひめ』閑話 漆黒の狂襲姫
掲載はこちら

「どうしたんだい、あさ太くん?」

「ジャイツバが僕をいじめるんだ~。ロリ巨乳だからって、ひどくない?」

「…………」
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