2020年の幕開け・天元突破物語
「新年、あけましておめでとうございます」

「あけおめだにゃん☆」

「ことよろです。紅桜さん、今回は通信越しではないんですね」
「新年なので」

「それはつまり、頭を撫でたり、ぎゅっと抱き締めたり、ゴーグルを外してもOKという事ですね!?」
「――――」

「タオ姉、紅桜ちゃん引いてるよ?」

「すみません……」
「ゴーグルはNGですが、それ以外は構いません」

「そうなの!? じゃあ、ぎゅー!」

「わ、私も失礼して……ぎゅ!」
「満足ですか?」

「いえ、次は膝に乗せて頭を撫でさせてください……!」

「後にしなよ、タオ姉」

「失礼、取り乱しました」

「年明けは、わたし達が担当って事なの?」
「はい、そのように指示されています」

「去年は、ほぼ『ゾイやみ』の更新がメインでしたね。トップ絵も、まさかの下半期の更新なし」

「正月もないね」

「もうね、無理なんですよ。小説かイラスト、どっちかじゃないと無理」

「あ、ダメ人間☆」

「どうも、ダメ人間です。昨年はお世話になりました。今年もよろしくお願い致します」

「おやおや。ダメ人間のくせに、あいさつだけは一丁前に出来るんですね」

「看板娘の管理人に対する扱いがひどい件」
「自業自得かと思われます」

「そんな事より! わたし達、さすがに去年のうちには『ゾイやみ』に出番あると思ってたんだけど!」

「同感です。紅桜さんは出たというのに」
「いえーい。ピースピース」


「…………」
「何か間違えましたか?」

「いいや、何も間違っちゃいない。たとえ世界中が紅桜ちゃんを否定しようと、あたしだけは味方よ。あたしはキメ顔でそう言った」

「……出番はあるんだよね?」

「まさかこのままフェードアウトなんて事はありませんよね?」

「お前が信じる俺を信じろ!」

「タオ姉、無理っぽいね」

「そうですね」
「今年もこんな感じで始まります――」
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